見送ること
今日、また1人患者さんの旅立ちを見送りました。
戦いのあとのもの悲しさがいつもある。
血液内科医になって、時々訊かれることがあります。
”患者さんが亡くなっていくことはつらくないんですか?”と。
そりゃあ、つらい。誰だって。
悲しくて、時には泣きたくなることもある。患者さんの目の前では決して泣いたりしないけれど、1人でこっそり泣くこともあります。
いつも思うことは、我々の仕事は、”良く生きる”ということをお手伝いすることなのだと。がんを治す、元気になってもらう、長生きしてもらう、それもとても重要な我々の目指すところですが、それらもひっくるめて、患者さん自身やその周りの大切な人達が、良い人生だった、そう思えるような人生の時間を創っていくお手伝いをすることだと思っています。
昔から終わり良ければ総て良しというように、最期の時間は大事なのです。
そんなきれいごとを言っても、確かに、いつのときだって死ぬのは怖いし痛いのはツライ。できれば長く生きたいと思う。
でも生きとし生けるもの、この世に生を受け、みないつかその灯火に終わりが来る。そういう風に出来ている。ずっと永遠に生き永らえるのは現代の医学では不可能なことなのです。至極当然のことなのだけれど。
だからこそ、今というこの生きている時間を大切にして、たとえ終わりが近かろうと、”良い人生”を生きてほしい。そう願うのです。
その、”良い”は人それぞれ違っていて、正解はない。
だから、最初の問いで言うと、亡くなってしまうことはツライ。いつだって、自分にはもっとできたことがあったんじゃないか、もっとしてあげられたんじゃないか、本当に満足していたか、自問自答しています。でも、その思いがまた次の患者さんへのケアにつなげられたらいいなとは思います。
それでも泣かないと決めているのは、やっぱり患者さんの目の前では、自分はこの仕事に誇りを持って今してあげられうる最大限のこと・最良のことをしてあげたと思いたいし、そうあるべきだと思うから、そこで泣くのはプロフェッショナルとしては違うんだろうとは思うからなのです。
ただ、一人の人間として、患者さんという人間に付き合ってきたこの時間を思い、偲び、別れを惜しんで涙することもあるけれど、それは仕事の時間が終わってから、ですね。
もう今日は仕事が終わりの時間ですかね。
悲しいことはあるけれど、血液のがんは治るものもあります。
頑張って治療して治しきって元気にしている患者さんもいます。そういう人達と外来で会えるととてもうれしい。
頑張って治そう。そう言えることは、医者としてやりがいのあるところです。
また、一人の患者さんと永くお付き合いできるというところも私個人としては凄く好きなところです。
そんな素敵なところばっかりの科、どうでしょうか?(笑)
また明日も頑張ろう。
ブログ開設した。
はじめまして‼
血液内科医として働く医者です。女です。
突然ですが、ブログを開設することにしました。
なぜかというと、昨今、内科医になりたい人が減っているから。そして、さらにその中でも難解なイメージやブラック勤務なイメージを有している(?)われら血液内科は、さらに志望する人が少ない。
内科って大変そう。。。
血液内科ってさらによくわからない。。
なんか忙しそうだし大変そう。。
なんてイメージをお持ちなのではないだろうか。
そこで!!!!!
このブログで血液内科の日常や、血液内科疾患の勉強を紹介しようと思います!!
最近になって有名人が病気を告白したことで悪性リンパ腫や白血病なんかの名前がメジャーになってきた。
医者でありながら、ちんぷんかんぷんのままでいいですか?
もっと知ってみたくないですか??
血液内科は、とても興味深~~い領域です!!
ということで、医学生なアナタも、すでに医者になったアナタも、医者でないアナタも、ぜひ暇つぶしに読んでみてね。
頑張って更新します。